2013年12月16日月曜日

Aŭ ludi, aŭ diris ~奏でたり、語ったり~が無事に終了いたしました!

本日、お陰様で、久しぶりのライブは盛況に終わることが出来ました。

前半は、直樹さんのギターソロライブ、

そして、来た人だけのお楽しみ、
サプライズで、今月お誕生日の人だけに直樹さんから、ギターの即興メロディのプレゼント!

さらには、私たちの大切な仲間で、素晴らしい歌声のAnちゃんに2曲、『ルート66』『アメイジング・グレイス』を歌って頂きました!

なんて濃厚な前半戦。。

私としては、ここまでクオリティが高いと、もうライブのチャージ代は楽しんでいただけたかな、と思うほどです。

そして、後半では、
朗読をさせて頂きました。

やなせたかしさんの『十二の真珠』より、 『ジャンボとバルー』
宮沢賢治さんの『セロ弾きのゴーシュ』。

セロ弾きのゴーシュは、直樹さんのオリジナル曲を弾いていただきながらの非常に贅沢な構成でした。

今回は、私も初挑戦の2作品、直樹さんもソロでは今まで私が聴いたことない曲を入れてもらい、かつ、作曲、ゲストのAnちゃんも、実は初挑戦の『ルート66』。というわけで、非常に『挑戦』というタイトルにしてもよかったくらい、チャレンジングな夜でした。

なんとご予約下さったお客様、全て来てくださいまして、客席も満席!


多分、田舎のごちそう張りに、おなか一杯なくらい楽しんで頂きました。


私も直樹さんも、ライブのMCは決して器用ではないのですが、真摯に努めさせて頂き。


でも、MC下手の私としては、作品それぞれの私なりのご紹介を、ここに付け加えさせて頂きます。

『ジャンボとバルー』
これ以外の作品も素敵なのですが、この作品に出会えて、私はとても幸せです。
シンプルに出来ていますが、とても濃いメッセージのあるお話なんです。
小さなニコニコ国、王様1人と、国民が3人。
王様は国民を守ろうとし、国民は王様を守ろうとする。
そんなシンプルな心が、今、日本では政府にも国民にも忘れられているような気がして、この作品を読むたびに、ふっと現実を考えてしまいます。
私は、首相や、自分の支持する政治家のために身をささげることが出来るのだろうか?
首相は、この王様のように、『国民の命を守ることが仕事だ』と言えることをやっているだろうか?

気になる方はぜひ作品を読んでみてください。やなせさん初期の作品集です。




そして、『セロ弾きのゴーシュ』。
有名な作品ですが、とってもユーモアがあって、私、個人的には、賢治は浅草で落語を見た後にこれを書いたのでは?!と思うほどに、声に出すと非常に『落語的』です。
このユーモアを崩さずに、私らしく役者風でどこまで読めるか。非常にチャレンジングな作品でした。

単純な構成ですが、登場動物が非常に個性豊かで、私がキャラに負けないように、でも、ゴーシュも引き立つようにやりたい、と思って取り組みました。

そして、お客様で感じてくださってる方もいらっしゃって嬉しいのですが、これは、ゴーシュの『気づき』の物語だ、と私は解釈しました。

人は時に図星をつかれたとき、思わず怒ってしまうことがあります。やり場のない怒りをこらえ続けたときに、意外なところで爆発して、心の通気をよくしてしまうことがあります。そして、ちょっとずつ、自分の持っている違和感に気づいていけるようになる・・・。そういう人の自然なありさまを、この作品はとても上手に描いているな、と思いました。

そして、最後に、自分に対して素直になれたゴーシュは、『俺は怒ったんじゃなかったんだ』と独り言ちます。この言葉がとっても愛おしくて、大切に終われるように、練習を積んだような気がします。


さらに補足ですが、この物語で出てくる、具合の悪いセロは、実際、藤原嘉藤冶という、賢治の親友のセロがモデルになっており、何を隠そう、この嘉藤冶が、賢治を世に送り出した『宮沢賢治全集』の編者であります。

その辺の縁深さも、調べるほどにとても素敵です。


そんな訳で、私は、とても楽しみな夜で、とても楽しい夜でした!

ご来場くださいましたみなさま、来れなかったけど、応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました!

私のライブは、年内はこれで終わりです。

また来年も、どうぞよろしくお願いいたします!!!!